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April 04, 2005

【追記・悼む】

マンガ関係でお話を伺っておきたかった方が
最近(2-3月)お亡くなりになってしまいました。
以下、訃報(記事)を貼り付け、文を付します。

すべて毎日新聞より。
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小保方宇三郎さん 101歳 死去=元光文社社長、元講談社副社長
 小保方宇三郎さん 101歳(おぼかた・うさぶろう=元光文社社長、元講談社副社長)9日、老衰のため死去。葬儀は12日午前10時半、東京都豊島区池袋3の1の6の祥雲寺。自宅は非公表。喪主は長男恒雄(つねお)さん。

毎日新聞 2005年3月10日 東京朝刊
http://www.mainichi-msn.co.jp/search/html/news/2005/03/10/20050310ddm041060104000c.html
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「小松左京マガジン」第17号(1月発行)の巻頭、
編集長(小松)インタビューに登場した
新井壽江さん(元講談社。父も夫も講談社の編集者という講談社一家。娘さんが小説家の新井素子。彼女のデビュー時に推挙した星新一は、新井さんの夫の同期生だったとか)
のお話の中にも登場しています。
小保方氏は新井さんの父と小学校時代の同級生で、それからも大変に仲がよく、先に講談社少年部に入った氏(野間清治に大変気に入られていた)が、新井氏を講談社に誘ったそうです。
少年部入社の少年社員として最高位に昇りつめた方であり、なにせ講談社の創立より前に生まれた方でありましたから、お会いできればいろいろ秘話も聞けたと思うのです。
2年半ほど前に、「出版クラブだより」にこんな囲み記事があって、ご健在だと知ったのでありました(NO.454 2002年11月1日)。
「元講談社最高顧問
小保方宇三郎さん

小保方さんは、本年10月6日に満99歳を迎えられた。現在はご夫婦で湯河原の温泉付マンション住まいで、ますますお元気に過ごされている。この度、白寿記念にと出版平和堂へ多額な献木代をご寄付くださいました。(写真)」

小保方さんご自身の文章は『緑なす音羽の杜に』所載のものしか知らないのですが、他にもご存知の方がいらっしゃいましたらご教示ください。


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2005/02/17 松本正彦さん 70歳 死去=漫画家
 松本正彦さん 70歳(まつもと・まさひこ=漫画家)14日、胃がんのため死去。葬儀は20日午前11時、東京都渋谷区西原2の42の1の代々幡斎場。自宅は同区上原2の24の2。喪主は長男知彦(ともひこ)さん。 大阪で貸本漫画を描き始める。50年代、辰巳ヨシヒロさん、さいとう・たかをさんらと「劇画工房」を結成し、劇画を広める活動をした。02年、ギャグ漫画「パンダラブー」が復刻出版された。最近10年ほどは切り絵の個展などを開いていた。
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劇画家、であります。
松本氏は幸いにして劇画時代の話は少し語られております。
神田神保町にあった「ドン・コミック」では、松本正彦の劇画に[正しい]値がつけられていたことを思い出します。正しい分、なかなか買えなかったのですが。


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2005/02/20 岡本喜八さん 81歳 死去=映画監督
 ◇「独立愚連隊」アクション喜劇 「独立愚連隊」「肉弾」などのアクション喜劇で知られる映画監督、岡本喜八(おかもと・きはち<本名・喜八郎=きはちろう>)さんが19日午後0時半、食道がんのため川崎市多摩区生田6の7の12の自宅で死去した。81歳。葬儀は「旅立ちの会」として25日午後1時、同区南生田8の1の1の春秋苑。喪主は妻みね子さん。 鳥取県米子市生まれ。明治大卒業後、1943年東宝に入社するが、翌年に徴用後、陸軍に入隊し、予備士官学校で終戦を迎えた。
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もうひと月近く経ちますが、ほんとうにガックリです。
幸いなことに、90年代に大規模な回顧上映があって、そのときに一部ニュープリントになったりしているので、全39作の監督作品は、まだ悪くない状態で残っているはず。

私は映画監督の作品は「編集されたフィルム」であると(基本的に)考えています。パッケージ化されたビデオやDVDではない。
90年代末だったか、ミニシアターで全作品回顧上映があった時のこと。そこでは、チャンバラ西部劇という不思議なジャンルを打ち立てたオリジナル脚本・監督作品『EAST MEETS WEST』の<再編集特別版>が上映されるとの予告があった。
上映場所はラピュタ阿佐ヶ谷、埋まっても50席。たくさんのお客さんに見てもらえるわけではないし、そんなに手間をかけられないだろうから(監督にお金が出るわけではないだろうから)<再編集特別版>といっても、未公開アクションシーンを少し増やしたほどのものだろう、と思っていた。上映の目玉(ってそんな規模じゃないが)をつくる、くらいの意味で<再編集特別版>なんだろう、と。

そしたら、驚いた!
全編にハサミが入れられ、メインの「剣×ピストル」のアクションシーンさえも一部カットし、全編のテンポが良くなった上に、上映時間が5分短くなっているのである!
つまり、ほんとに再編集したんですな。
(映画では通常、監督と編集は別です。『EAST~』オリジナル版ももちろん別)
ディレクターズカットで短くなってよくなっている例ってそんなにないと思いますが、これは当時流行っていた「○○版」に対する強烈な皮肉にも映りました。
岡本監督は映画が心底好きなので、自分の手元にあったフィルムを楽しみながらチョキチョキしただけなのでしょう。でもそのフィルムからは同時に、ファン&プログラムを組んでくれた映画館への深い感謝と、映画への敬意というものを感じました。
そしてまた、
自分の商売(稼業)に対して、深い敬意を払うこと
も。

岡本喜八はマンガも達者で、
絵コンテを描く監督として有名でした。
『EAST~』は絵コンテ集が出ているのですが、
非常に味のある描線で、「読む絵コンテ」になっています。

40作目がクランクイン間近だったとのこと、
ああ、撮らせてあげたかったなあ・・・。

私の部屋には、特集上映の際に販売された、
岡本喜八監督全作品のポスターを小さく写真に撮って配列した
B2ポスターが、今も飾られています。

合掌。

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